議事録

国土交通委員会 2020年06月02日

○森屋隆君 共同会派の森屋隆です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。
 まず、立地適正化計画は、地域公共交通をも含めたコンパクトシティー・プラス・ネットワークのまちづくりのために作成されると承知をしています。
 先般、地域公共交通活性化再生法の改正案が可決しました。その改正案においては、自治体の交通網のマスタープラン作成が努力義務化されました。立地適正化計画を既に作成、公表しているのは、今年の四月一日現在で三百二十六の市町村であります。一方、地域公共交通網形成計画の作成は五百程度となっています。
 このように、地域の公共交通は地域生活の重要な役割を担っていると言われ、地方自治体が作成する様々な計画に盛り込まれていますが、現状では路線廃止などが進み、新型コロナ感染拡大する以前からこの経営は厳しく、新しい担い手がなかなか育っていないような状況です。
 そこで、お尋ねをいたします。この都市再生特別法に基づいた立地適正化計画と地域公共交通活性化再生法に基づいた地域公共交通計画がどのように関連をして、そして地域活性化のために生かされていくべきかとお考えか、そこのところを教えていただきたいと思います。
 また、このような仕組みがうまく機能をしている事例、よく富山がうまくいっているんだということで聞かせていただいておりますけれども、富山以外にうまくいっているところがあれば是非教えていただきたいと思います。

○政府参考人(北村知久君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、コンパクトシティー、これもうコンパクト・プラス、委員も御指摘のように、プラス・ネットワークというふうに言ってございますので、この居住や都市機能の誘導と公共交通の充実、これは併せて行うことが効果的だというふうに考えてございます。
 このため、私ども、このコンパクトシティーの立地適正化計画の策定に当たりまして、都市計画運用指針というもので公共団体の方にその作り方等をお示ししているわけでございますけれども、この中でも地域公共交通に関する計画と十分に調整を行うべきと、必要に応じて一体的な計画策定を進めるべきということを明記いたしまして、市町村の取組を促しているところでございます。その結果、現在、二百九の都市におきまして立地適正化計画と地域公共交通に関する計画、これ両方を策定して、それぞれ関連した施策を進めているというふうに承知してございます。
 具体的にその進め方につきましては、特に私どもの方ではいろいろな補助制度を所管してございますけれども、こういった地方公共団体と公共交通事業者などが一体となりまして、都市・地域総合交通戦略というふうな、これ補助制度上の名前でございますけれども、ものを策定しまして、交通結節点の整備ですとか公共交通に必要な交通施設の整備を行う場合には、私どもの社会資本整備総合交付金により支援をするというふうな形で応援をさせていただいているところでございます。
 また、事例のお話、委員御指摘のように、富山市、これ大変先進的ですばらしい取組をしていただいているところでございますが、私ども、コンパクトシティーの取組を加速化するために、そういう先進的な事例を、都市をこれモデル都市として選定して、ほかの市町村の方に取組の横展開を図るようなことをしてございます。
 このうち公共交通施策を重点テーマとしているモデル都市としては、例えば熊本市ございまして、熊本市におきましては、鉄軌道やその運行頻度が高いバス路線の沿線に居住誘導区域を設定いたしまして、このエリアにおきまして歩行空間や公園緑地等の整備を進めて居住環境の向上を促進する、利便性の高い公共交通沿線への居住誘導を進めてございます。
 同じく岐阜市も積極的に取り組んでいただいておりまして、こちらは公共交通運行の効率化のために乗客の利用データを分析して公共交通網の再編を行うと。これに併せてこの交通網の沿線に居住誘導区域を設定し、さらに、そこに転居する場合には助成も行うというふうなことで公共交通沿線への居住誘導を図ってございます。
 国土交通省としましては、こういった事例につきまして説明会ですとか講習会で全国に周知をする、場合によっては職員が直接コンサルティングをするというふうなことで全国への横展開に取り組んでまいります。
 以上でございます。

○森屋隆君 ありがとうございます。
 それぞれのこの計画がうまく、ベストミックスというんですかね、それで町がいい方向に再生していければいいなと、こういうふうに思いますし、今熊本や岐阜もそういった形で、いい形の中で進んでいるというふうに答弁いただきまして、ありがとうございます。
 ちなみになんですけれども、今三百二十六の都市がこの計画を公表しているんですけれども、三月三十一日の時点で五百二十二の都市が何らかのこの立地適正化計画の取組をしているということなんですけれども、全体的にはこの数値目標というのはあるんですかね。

○政府参考人(北村知久君) 全国で千七百くらいの市町村がございますけれども、その中で、いまだに人口がある程度増えているところとか、あとは、また逆に本当の過疎で、いわゆる都市計画区域がないようなところもございますので、そういったところで一〇〇%にはならないと。ただ、できるだけ進めていただくということで取り組んでいるところでございます。

○森屋隆君 ありがとうございます。
 じゃ、まだ、もう少し増えていければいいのかなというふうに思います。ありがとうございます。
 次の質問に移ります。
 先ほど足立先生の方からも少しありましたけれども、昨年の台風十九号は公共交通に様々な被害をもたらしました。
 福島交通の郡山支社ではバス九十二台が浸水し、路線バスの運行にかなり支障が出てしまい、市民の皆さんがお困りになったと、こういうふうにお聞きしました。私も被災後すぐに視察をさせてもらいましたが、従業員は総出でバスの退避を行ったと、こういうふうに聞いていますが、雨が予想以上に激しく、とても間に合うような状況ではなかったそうです。
 実は、これより数日前に、郡山市と福島交通は、東京に本社がある会社の郡山支店と災害時におけるバス車両の退避に関する協定を結び、十分な退避場所があったということです。そして、二〇一一年の台風での被害を受け、郡山市が退避場所を探し、協定を結んだところでした。災害に対するこういった準備はあったんですけれども、結果的にはその浸水を防ぎ切れなかったということです。
 まず、今回のような事態に関して、安全なまちづくりを目標とするとともに災害ハザードエリアから移転を促進する今回の法改正の目的から鑑みて、国交省はどのような見解をお持ちか教えていただきたいと思います。そして、この台風十九号の被害から一年近くが経過しようとしておりますけれども、再び同じことが繰り返されることのないようにすべきだと当然思いますが、これは何が原因で、どのような対策が取られたのか、今現在取られているのか、これについても教えていただきたいと思います。

○政府参考人(北村知久君) 二点御質問いただきましたので、まず第一点目の方に私からお答えいたします。
 このバス等の公共交通機関、これは先ほども御答弁しましたように、まちづくりの観点からも大変重要な機能だと考えてございます。
 こういった台風で例えば浸水するおそれがあるということで、例えば路面電車とかバスとかの停留所とか車両基地、こういったものがつかると大変問題になりますので、これは先ほども申し上げましたけれども、地方公共団体と事業者の方でしっかりと連携をして計画を例えば作っていただくと。
 今回、法律の中で防災指針というようなものも取り入れましたけれども、それに限りませんで、そういう計画を作って、例えば停留所とか車両基地はこちらに移そうというようなことを、公共団体の方と事業者の方が一緒になって事業をしていただく場合には、私どもの方から社会資本整備総合交付金により支援をするという形ができますので、是非とも公共団体と事業者と、まちづくりの観点からよく御検討いただいて取り組んでいただければ、国として支援できるところもあろうかと存じております。

○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。
 治水の対策ということでございますけれども、昨年の令和元年東日本台風では、施設を上回るような降雨ということでございました。その中で、阿武隈川本川や支川の逢瀬川の越水などにより、郡山市内、また委員御指摘の福島交通郡山支社付近も含めて甚大な浸水被害が発生したところでございます。
 このため、国土交通省では、阿武隈川水系の直轄区間においては、今回の同様な降雨でも河川から越水させないことを目標として、令和十年度までに河道掘削、遊水地整備などをメニューとする総額約一千四百四十億円の緊急治水対策プロジェクトを策定して、初年度となる令和元年度には補正予算として約百七十億円を計上いたしまして、決壊した堤防の復旧や河川の水位を下げるための河道掘削を実施しているところでございます。
 また、福島交通郡山支社の付近を流れます支川、逢瀬川におきましては、福島県におきまして、令和元年度から令和七年度までに、補助事業等により総額約五十億円で堤防の整備や橋の架け替えなどを実施する予定としております。令和元年度の補正予算には約六億五千万を計上して、河道掘削などを実施することとしているところでございます。
 今後とも、激甚化、頻発化する災害に対しまして、本川、支川、河川整備を計画的に進めまして、治水安全度の向上に努めてまいりたいと考えております。

○森屋隆君 ありがとうございます。
 まずは、営業所の移転などは、地方自治体と事業者が連携をして代替地を探して、移動したときにはそこに国からの補助があるという、そういうことでよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 今回のこの福島交通の郡山支社の今の浸水の話も、もう本当に一メーター八十ぐらいまで水が来たということで、まあ不幸中の幸いで、人命は、誰かが亡くなるということはなかったんですけれども、そういったもう本当に危機を感じたと、危険を感じたと、夜中だったものですから特にやっぱりそういった怖さも感じたということで、今お聞きしましたら、そういった対策を取ってくれているということで大変有り難いと思います。
 最後になりますけれども、魅力的なまちづくりについてお聞きをいたします。
 コロナ感染拡大による新しい生活習慣によって具体的に私たちの生活が今後どう変わっていくのか、これはまだはっきりしないかと思われます。そうした中で、今回の法律案の内容が実際にどういうふうに利活用されていくのか、少し疑問に思うところもございます。それは、コロナ感染拡大の状況を経た今、国交省としては今回の法改正で目指した魅力的なまちづくり、特に心地が良くなる町中づくりについてでございます。これは官民一体の取組でありますから、民間の設備投資といった点や、あるいは人が集まる場所をつくるという目的などからなかなか難しいのではと思いますけれども、国交省はどういった見通しをお持ちか、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。

○政府参考人(北村知久君) 今回、歩きたくなる町中づくりということでございます。
 先ほど足立委員の質問に御答弁いたしましたが、この官民で取り組むということが今回の取組のポイントだというふうに考えてございます。これまで地方公共団体主導でいろいろな公共事業をやって、例えば駅前非常にきれいになったなというふうなことがございますけれども、やっぱりそこでその民間の方の取組がないと、そこでそのにぎわいというようなものを、やっぱりどういった店をつくるとどういったお客さんが集まってくるかというようなこともなかなか官の側では難しいところがございますので、今回はそういう民間のアイデアを是非ともその計画作りの中から生かしていって官民で取り組むと。
 そういった中で、先生、委員御指摘のように、確かに難しい課題などはございますけれども、民間の知恵も入れながら新しい形のまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○森屋隆君 ありがとうございました。
 取組自体は本当にいい取組だと思います。少し民間の投資が弱いようにならないように、是非今回のコロナの対策もしっかりやっていければと思います。
 終わりたいと思います。ありがとうございました。

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